「あつまれ!ヒルバレーの森」とは、直接「岡谷市」の未来を考えるのではなく、あえて「ヒルバレー市」という架空の街をよくするためにはどうするべきなのかを考える街づくりイベントです。

 

 「ヒルバレー市」は架空の街ですが、その現状は岡谷市とほぼ同じです。市民の数も、産業も、文化も同じ。ただひとつ違うのは、「提案された内容はその場で行われる」ということです。良い事業でも、悪い事業でも、みなさまに提案いただいたら実行します。きっと、良い事業でも悪影響はあり、悪い事業でも少しくらいは良いことがあるのでしょう。また、良い事業だから成功するとは限りません。

 

 皆さまは、ご自身で考えていただいた事業の結果を受けとめ、共有し、そこから生まれた新たな課題にも取り組んでいただきます。あるひとつの課題について正面から解決策を検討し、実行した結果、思いもよらないところで影響が出てくるかもしれません。参加者の皆さまがこの「ヒルバレー市」をよくするためには、より多角的な視点が必要になってくるでしょう。

 

 多角的な視点を持って議論する、ということは難しいものです。最も効率的に多角的な視点を得るためには、「なるべく様々な立場にいる人の話をよく聞いて、共感する」ことが必要になってくると思います。そのために、このイベントでは、「参加者の現実の立場がどのようなものであれイベント中の立場は同じ」です。中学生でも社長でも学校の先生でも市職員でも国会議員でも同じです。むしろ、同じでないと多角的な議論ができないのです。

 

 こういうイベントに参加するにあたってよく言われる「私はこういうのに詳しくないから…」というのは、多角的な視点という面で言うとむしろ歓迎されます。「こういうのに詳しくはない」けど、「わたしのいつもの暮らしで困ってることなら言える」わけですから。その「困っていること」自体が、多角的な意見のうちのひとつになるのです。

 

 イベントで出されたご提案は、当イベント実行委員会にて「実際に運用されたらどうなるのか」を検討し、なるべくリアルに反映させます。たまには不可抗力で失敗することもあったり、たまたま成功することもあるかもしれません。このイベントを繰り返し行うことによって、社会がどのように変化していくのかを皆さまと一緒に経験できたらいいな、と思っております。

 

 ぜひ、多くの皆さまのご参加をお待ちしております。